Tanzania

もうこの人は向かうところ敵なしでしょう...アジア圏のフィールドレコーディングに取り憑かれた職人、Kink Gongのコラージュ/コンクレートなダークサイド!!

アジア圏中心に世界へ赴いて、現地の音をありのままを捉える名職人としての顔、そしてその音源をコラージュする電子音楽家というもう一つの顔もヤバいこの人。今作はその電子っぷりが今まで以上に黒く出てます。素材は99年のタンザニアにて録音されたもので、ゴングの力強さ+民族多声の酩酊加減を嗅ぎ分け、ゴリゴリに生かしてしまった"Epeme"始め、地元のおじさんと一対一で向かい合って録音したような距離感の曲や、声という声、弦という弦が崇高に、しかし土臭く絡み合うミニマルものなどなど、音の迫力も加工の加減もキレにキレてます。この人はその元の素材の使い方がずば抜けているというか、手を加えているようでそのままな自然の音響感覚に敏感というか...毎回驚かされますがこのLPも本当凄いことになってます。

マスターはお馴染みRashad Becker @ D&Mで限定500枚。今作は未体験の方にも強くお薦めします。