Out of Focus

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今日のシーンで最も驚きを与えてくれるピアニストの一人であるジャン=フィリップ・コラール=ネヴェン。クラシック、現代音楽、ジャズ、即興、シャンソン、エレクトロ、演劇、ダンス、無声映画といった多方面にわたる音楽活動を通して、既成の枠に収まらない音楽家として独自の演奏スタイルを築いてきた彼が、『Between the Lines』以来5年ぶりにピアノソロでの新作『Out of Focus』を発表します。それは自作曲とジョニ・ミッチェル、ヘンリー・マンシーニ、ハロルド・ロボなどのカヴァー曲が織りなす一つの領域です。
私たちは、全体が明瞭で、完璧で、主要な人物が前景に映っている写真が良いものだと考えがちです。『Out of Focus』は、写真からインスピレーションを受け、私たちの考える音楽そのもののアウトラインをずらすこと、全く異なった物語を背景から捉えることの大切さ、焦点の外に生みだされる空間、ボケの美しさに主眼を置いています。その音楽の中では主旋律だと思われるものが実はそうではなく、背景が本当のテーマを示しているかもしれません。
このアルバムを構成する曲は、音の中の瞑想的な彷徨の口実でしかないようにアプローチされています。未完成のような旋律、いつしか消えてしまう和声、沈黙に溶けていくグルーヴ、、、
即興曲とジョビンやマンシーニのカヴァー曲の中で、ジャン=フィリップはまるで私たちに打ち明け話をするかのように、内省的で深遠な演奏を披露します。生命のダンスを感じるような躍動的な即興のバラッド、まばらなメロディーや予測できずに変化するハーモニーは、時に明滅する光のようにゆっくりと沈黙の中に溶け、空間に美しい余韻を残しています。聴く人は、この音楽の中に、彼のクラシック音楽の豊富な経験とともに、彼がベルギー内外の有名なジャズ奏者と共有した音楽的冒険の痕跡、それに映画音楽への愛情をもまた見出すことでしょう。

「ソロで活動することは、総合的に、そして後方や自分と共に移動する地平線に目を向けることに最適なコンディションを生む。一人であるということ、それはつまり、自分の殻を破って一人では行けないところに連れて行ってもらえる、あの素晴らしいコラボレーションなしで活動する、ということでもある。
一人でピアノを弾くことは必然的に僕の少年時代、子供時代に僕を引き戻す。僕がピアノは何でも可能にする楽器だと気付いて、好きな映画音楽や歌の曲を弾いたり、完全なオーケストラを構成したり、同時に全ての役を演じたりしていたあの頃に。 その後、僕は他の人と音楽を分かち合う喜びを発見することができたけれども、一人でピアノの前に座って、木を揺らす風のように、絶えず僕を通って流れ出る音楽のことしか考えずに指を走らせる楽しみを、僕は今また味わっている。そして、その音楽は、僕を揺さぶり、 呼び止め、僕の人生を変えたすべての音楽の色彩を帯びていることに気づく。それが、クラシック、現代音楽、ジャズ、シャンソン、ポップス、映画音楽のどれに属するものであれ。」



この商品は2016年06月16日(木)に登録されました。

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